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<フライヤー表紙>
劇団猫のホテル公演

千葉雅子


中村まこと・森田ガンツ・市川しんぺー・佐藤真弓・池田鉄洋・村上航・いけだしん・岩本靖輝・菅原永二・千葉雅子/久ヶ沢徹

下北沢ザ・スズナリ 05/10/27〜11/8
.下北沢ザ・スズナリ 05/10/28

舞台は湖の側の別荘。この場所は、過去、バンドでドラムを担当していた高尾(池田鉄洋)の持ち物であり、高尾の思い出がいっぱいつまった、かけがえのない場所だ。そこには、昔からの音楽仲間である三井(岩本靖輝)や家永(久ケ沢徹)、家永がキッカケでやってきた堀(市川しんぺー)が各々の時間を過ごしていた。いつも通り雑貨屋の吉田(佐藤真弓)が食材を届けにやってくる。吉田を観て取り乱す高尾。彼女はかつて愛し、今は別れてしまった良子(佐藤真弓/2役)に瓜二つだったのだ。
そこに良子本人が監査人の横田(森田ガンツ)を連れて突然現れる。慰謝料に見合った物件かどうか査定に来たのだが、、、高尾・家永・横田の3人は良子と関係のある男達だった。時を同じくして、高尾に恨みを持つ吉井親子(父:美代治-中村まこと・息子:明人-菅原永二)が身辺調査を開始し、彼の弱点を探っていた。
「気持ちの整理が着いていたハズなのに・・・」。高尾はかつて良子を愛した記憶と共に、あの頃の自分の姿が蘇った。

『猫のホテル』、今回が初勧賞でした。劇場は下北沢のザ・スズナリでキャパは250〜300人位。箱内に役者さんのパワーがみなぎるみなぎる!! 役者さんの声通る通る!! 舞台からの距離も短く、迫力が違い過ぎます。
今回の勧賞キッカケは久ケ沢さんが客演された為。それまではホント申し訳ないですが『猫のホテル』の作風知らなかったんです。それゆえ、会場の空気とか判らなくって、笑ってい良いのかいけないのか、一瞬考えてしまいましたが、そんな心配もよそに客席沸きまくりだったので、安心してかなり激しく笑わせて頂きました♪
・・・もう、初なので、初なりの初を書きます。←意味不明に開き直り(笑) 
※役名は敬称略します。
脚本の千葉雅子さん。すっげー笑いのクリエーターですぅ〜・・・(完敗脱力)。人それぞれ「笑いのツボ」ってのがあると思いますが、私の笑いにど真ん中のストライクっす!! ホントにテンポ良く笑わせて頂きました!!! お話の登場人物は70年〜80年代にフォークバンドを組んでいたメンバーと、ソレに関わる人々。「終わった大人の恋愛」を柱にストーリーは展開していくのですが、さりげない「恋愛レクチャー」が入ったり、「泥臭い人間関係」が入ったり、極端に気持ち悪いキャラの笑いが入ったり(笑) それぞれが組み合わさる絶妙さがなんとも言えず気持ち良かったなぁ〜。
家永のどえらいパフルさ、テンポ、ボケ、突っ込み、意味不明さ(笑) 前半部分の家永と堀の絡みはたまらなく良いテンポで、ベテランの貫禄というのでしょうか。掛け合い・間、どれもすっごい余裕すら感じられて、それも面白かったですわ〜( ̄▽ ̄)~゜ 後半で絨毯に簀巻きにされる家永は縦横無尽でかわいかったわ(笑) 
登場した全員のキャラが好き。そして誰か欠けては『ウソツキー』にならない。今回の出会いで、今後も気になってしまう役者さんができました。
現実でも存在しそうな位の素朴さと天真爛漫な爽やかさを持つ雑貨屋おかみ鮎子と、強気な市原悦子風な感じの、ガッツリ慰謝料を請求するインテリ女の良子の2役を演じられた佐藤真弓さん。鮎子の時にはすごい天然系のスマイル連発。なのに、良子の時には適当に鼻で高尾や家永をあしらっている。その真反対の姿、すげー別人。ソレがまた魅力的だった。
高尾に恨みを持つバツイチの吉井美代治とその息子明人。美代治は明人を溺愛するあまり赤ちゃん言葉で話し掛ける程の過保護さを見せる。しかしバンドマンだった昔からグルーピーの小枝(千葉雅子)を愛しているので、明人を突き放さなければならないジレンマに苛まれる父の「男」としての背中。明人はGパンにGジャン・靴下は真っ赤で髪型からしてあの頃のジャニーズ系で、菅原氏は役にハマり過ぎでリアル(笑) 直接話し掛けられるのを極度に嫌がり、いつも父にべったり。自分の言葉も父を中継しないと話しができない不安定さを持ち「父親が総べて」の25才。こういうコが爆発すると何かをしでかすと思ったら・・・しでかしてくれました。この2人の関係はすっごい面白くって気持ち悪かった(笑) 忘れられないのは、美代治が明人にコーヒーを入れる時に「♪ダバダー だーば だばだー ダバダー」と歌いながらカップに注ぐ場面!! その歌といい、明人を気遣う仕種といい、自然過ぎるその姿に、私の腹はよじれましたよ(笑)
後半から登場の大前。家永に負けじとハイテンションどころか、ぶっ壊れモード寸前の大前。家永との初出会い時トーク・2人のハイテンションなハシャギっぷり、そのハシャギパワーに置いて行かれる高尾。その図が面白かった(笑) 家永に「大前だからスパゲティーって呼んで!!(ニカッとするSmile付)」は参ったわ〜(笑)

かなり生意気で的外れな事書きますが(初観の役者さんに対して適切であるか疑問故、、、)それぞれの役者さんのキャラがすっごい立ってて、その人をめっちゃ活かして、お話書いてらっしゃるって凄い。さらにそのお話もまとまってて面白い。千葉雅子さん、参りました<(_ _)> エンディングの余韻も良かったな。
開演前に千葉さん自らがステージ上手に立ち、携帯の電源を切って下さるようにとMCをされました。鳴らなかった場合は「最後にささやかなお礼をする」との事。そのささやかなお礼とはなんだろう?? のワクワク感。公演が終わった後の千葉さんと市川さんからの「ささやかなお礼」。くーっっ 最後の最後まで残す所無く『猫のホテル』節を味わった気がします。
でもスイマセン。私の頭では・・・タイトルの『ウソツキー』と、お話中の「ウソツキー」に繋がる部分が少ししか見つけられなかったです(泣) だからすっきりしないのです(泣) 誰か私にレクチャープリーズです(/_;)
余談ではありますが70年代は"はっぴーえんど"とか"赤い風船"が最盛期だった様に記憶している。この『ウソツキー』のフライヤー表紙は"はっぴーえんど"のアルバム「風街ロマン」を真似て作成したそうだ。ちなみにこのフライヤーの4人が高尾らが組んでいたバンドのメンバーである。出演者名は11名なのだが、高尾の憧れ・佐野さんが加わった12名での公演。このフライヤー表紙の右上が佐野さん。名前載ってない理由が判らないのです(滝汗) エンディングでアコギかき鳴らして歌をうたって下さいました。ホント、あの当時の懐かしいフォーク。歌詞もばりばりのフォーク。素敵なお声で上手かった・・・。やはり・・・本物・・・でしょうか(汗) でも登場のテーマ曲面白過ぎたよな(笑)
さらに余談。
明人演じる菅原さんと大前演じる村上航さんはあの「電車男」にご出演されていたそうなので、ビデオ見返してみました。ご出演でした(笑)

噛めば噛む程味が出て、今から楽日が楽しみです!!




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