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2003年6月でクローズしたシアター系アトラクション「ミートザワールド」。オープン当時から唯一「無料」で「日本の歴史」を簡単に紹介する、日本のディズニーランドらしいアトラクションの1つでした。
「ミートザワールド」はワールドバザールをトゥモローランド方面に右折し、アーケードを出てすぐの白と薄紫色の建物。当時パークで配付されていた"Tokyo Disneyland GUIDE"では、トゥモローランドの1つ目のアトラクションとして紹介されていたものです。

今は外されてしまいましたが、建物上部・左側外壁部分には羽ばたいていく鶴がデザインされています。この鶴は「ミートザワールド」に欠かせない、ホスト役である鶴。自分達のルーツを探る小さな兄妹を導く、ストーリーテラーです。

遠いので鶴の表情までお見せする事ができないのが残念ですが、とても優しいお顔をしています。

ミートザワールド入口噴水付近。奥に見えるブルーのパネルは、現在は撤去済。
しかし、噴水は今もなお健在で、池部分から上に向かってライトアップされた明かりはとても綺麗♪
昼間も絶好のフォトスポットですが、夜間は更にムーディ〜です。

噴水の上のドーム状の部分は、骨組みだけなので雨が振れば雨粒は噴水に落ちて来ます。
これって水道水を補充しなくても良いようにした"エコロジー"なんだろうか(笑)

↑で触れた、現在撤去されてしまったパネル。
こちらの画像は入口左側の看板。下の画像は入口右側のパネルです。
左右合わせて縄文時代〜明治時代のシーンの中から「日本の歴史」として重要なポイントが抜粋されています。



例えば・・・日本最初の縄文時代の狩猟・採集。聖徳太子が現中国に遣唐使を派遣。そして日本が鎖国を解き再び外国と出会うことになる浦賀ペリー来航といった所でしょうか。

ちなみにこのパネルに使用された画像、私達がシアター内で実際に観るモノ。

こちらは内部の様子。どんな作りになっていたかというと、ゲストが建物内に入ると、←のロビーに通されます。ロビーと言っても、実際に劇場内に入るまでの間の待機場所で、イス等はありません。立って待ちます(笑)
天井部分は凹型球体で、世界地図を表示。さらに主要都市の現在時刻が刻まれていました。
壁と天井の境目にあったのはテレビモニターで、各国の風景が流れてた気がします(汗)

写真中央がキャストさん。奥がシアターの入口です。
シアターは客席が各シーンごとに移動します。真横に直線に移動するのではなく、曲線的で、まるで時計の針が進む感じの動線。


このアトラクションは、実際の造型物(人形ロボットとか)が再現シーンを演じます。目の前で動き、話し、歴史を紹介していくので、かなり臨場感があるし分かりやすい!
時折ムービーが挟まれ、主要シーン毎に舞台を変え、客席が移動していくのがなんだか不思議で不思議で。
メインテーマは20周年の「リメンバー・ザ・マジック」でも一瞬流れた「♪手と手重ね 歌うのさ世界の人々と〜」というヤツね。


お話がスタートしたシアター内の様子。
一番後ろの席には外国語をお使いの方専用に、英語の翻訳電話がついていました。
以下は上演されたおおまかな「ミートザワールド」についてです。

この鶴がストーリーテラー。
声からして、ハキハキとしたしっかりした女性っていう感じ?
肝っ玉かぁちゃんみたいかも(笑) ←ジャ○アンのお母さんではない
兄妹は実写版ムービーで、鶴のアニメーションと実写との融合している所は、まるで「メリー・ポピンズ」。

話しは進み、まずは日本が農耕民族だった頃の映像が入り、そして聖徳太子が存在した平安時代へと話しは移り行きます。
遣唐使・遣随使が現中国へ渡り、仏教等を持ち帰るシーンへ。人形ロボットが再現するシーンは、かなり臨場感がありました。

大陸から様々な文化が入り、文字は漢字からひらがな・カタカナへと庶民のモノとして発展・進化していきます。

日本統一に一役買ったのは「種子島へ鉄砲伝来」。これがそのシーン。
コレがキッカケで日本は世界と出会いますが、鎖国をしてしまいます。唯一、長崎の出島でだけ、貿易という名の交流が許されました。

鎖国という、他の文化が入り込まない状態で生まれたのが、独特の日本文化。長く語り継がれている文学作品や物語り。
「東海道中膝栗毛」でヤジさんキタさんらしきアニメーション人物が、歌舞伎・浮世絵等の江戸文化を紹介。

ついに・・・黒煙を挙げて、浦に黒い船が近付いてきました。


その時やって来たアメリカ。
日本は鎖国などして、細々とオランダやポルトガル諸国と貿易するのではなく、その対象を広げるようにと、開国を迫りにやってきます。
これがかの有名な「浦賀にペリー来航」っていうヤツです。


そして、日本も長きに渡る鎖国を解き、世界に向けて窓を開きます。
江戸幕府倒壊における、江戸城の無血開城等もこの頃。
幕府・朝廷・政治・民間人。明治時代の到来です。

その後の戦争突入・軍国主義については、特にハッキリとは語ってはいませんが、ラストシーンに移り行く間、「混乱」を示す、ちょっとしたイメージアニメーションが大音響と共に流れます。
そのアニメーションでは大砲が放たれ、雷がチカチカとする、ちょっと攻撃的で、激動。

急に鳴りやむ音楽。そして暗転・・・。


シーンは、兄妹が鶴と出会った海辺へ戻ります。
妹が「これから日本はどうなるの?」と鶴に質問をすると、鶴は「あなた達がコレからの日本を作って行くのよ!!」と、ゲストにもメッセージを送ります。
エンディングでは、頭上を気球に乗った兄妹・鶴が通過し、終了です。


東京ディズニーランドはオープンして20年という節目を無事に送る事ができ、一年一年、時間を重ねていっています。
日本もその長き時、様々な歴史的発展があったのは言う間でもありません。
コレから先、自分・日本・世界の未来はどうなっていくのでしょうか、、、その「課題」を私達に投げかけつつ、色々な歴史を紹介してくれた「ミートザワールド」。

長い間、ありがとうございました。


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