せめて、中身が美しい人でありたい。

夕方から、ぐっと涼しくなった事を良い事にリビングで読書。
本日は三島由紀夫著『女神』。すみません。今更ながらの一冊です。

短編集で、まだ一本目の「女神」だけしか読んでいませんが、繊細なとゆうか、優美な世界観にぐっと引き込まれ、夢中になって読んでいました。

ざっくりとした内容は、

女性は美しくなければ一文の価値も無いと信じている周吾。
妻の依子は周吾の言うとおりに身のこなし等を身につけ常に美しくあるよう努力し、夜会等で賞賛される。その姿に周吾は満足感を得ていたが、依子は迫ってくる加齢に恐怖を感じていた。
そして、依子は空襲で顔に酷い火傷を負ってしまう。
周吾の夢は無残に砕け散り、依子は美しくない自分は価値がないと塞ぎ込みやがて周吾に恨みが募り始める。
やがて周吾は自分の娘である朝子に、美を見出し依子以上の「芸術作品」として育てあげることに心を砕く。
そして育てられ、美しさを手に入れた朝子は・・・。

という感じでしょうか。

作品中に【女を美しくする最大の秘訣は「お前は美人だ」と女にいってきかせ、「私は美しい」と信じこませてしまうこと】とあり、、、共感!!
美しさ以外でも、自分のやっていることに対しての賞賛だったり、肯定的なセンテンスって、耳にしているうちに 「そうか。」 と、妙に納得してきて自信に繋がったりする。

催眠術の暗示療法であり、「誉めて伸ばす」っていうジャンルなんでしょうか。

日常生活で実践する際、あまり言い過ぎるのも胡散臭く感じるので、絶妙な加減も必要かもしれないですけれど。
実際、自分なら誉められてその気になっちゃって、頑張っちゃうかも(笑)

老いと若さ。
美しいこと醜いこと。

いつまでも若々しく美しいのは理想だけれど、寿命に対しての細胞レベルで言えば不可能に近いのは科学的にも事実だ。
器である外面(肉体?)だけを評価されてたら、老いは恐怖だと思う。パーツがNGな自分は、更にシミ・皺・弛み・くすみともめちゃめちゃ戦ってる(笑)
作品では器の美しさについて追求しているけれど。
それが難しい自分は、せめて中身が美しい人でありたいなぁと・・・思いました。

だって、外人さんのDNAには勝てないじゃん?(笑)
アノ美しさは羨ましすぎだもの。

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