劇団四季『アイーダ』/まだ5回目。(その2)

私、演者が与えられた役に対し、
どういうアプローチで役に向き合い、
現実の中で感じ得た演者自身の“感情フィルター”を通すと、どんな役になって降ろされるのかに興味があります。
なので、ダブルキャストやトリプルキャストのように、一つの役を複数の演者で演じる場合、その個々の違いを楽しむタイプ。
なので、四季で上演されている作品って、興味の塊だったりします。
もちろん、
その中で自分がイメージした役降ろしをされている演者さんに胸キュンします(笑)

それで先週土曜日3/27(土)に観た『アイーダ』の自分が覚えておきたい、
役者さん別感想をちょろっと書こうと思っていましたが、
Σ( ̄□ ̄;)と気付いたら、物凄い長さになってしまいましたっっっ

アイーダ:樋口麻美さん
観れば観るほど、樋口さんのアイーダ像にハマってます!
昨年の11月に初めて拝見した時、
女性らしさよりはとってもボーイッシュで(セクシャリティな意味での)女を感じさせないタイプなのかな?という印象でした。
それが、、、今は色気も兼ね備えられていて。
特に洗濯場でラダメスに「私の心が欲しいとゆうのですか? 将軍」と言う台詞回しだとか、挑戦的(挑発的?)な瞳に胸キュン。
ラダメスもそのギャップに、余計メロメロになったはず!!!←(笑)
『迷いつつ』でのエビ反り(しかも歌いながら!)は官能的でした(//_//)

もちろん、今でもボーイッシュというか、
自身を飾らない、芯が一本通った強い意識と、透明感があるカラッとしたカッコ良さがある。
ラダメスとヌビアへの想いの間で揺れている『人生の苦しみ』の際に、
目を見開き、自分に「諦められる」と強く言い聞かせている表情に彼女の持つ強さを感じました。

けれど、屈託のない笑顔もあって。
物凄いカッコいい。
あ!!
桟橋でメレブを看取った際の泣きっぷりには、グッとキタ。
そして最後の博物館シーンのクライマックス、
現世のラダメスと顔をあわせたのに気付かずにお互いが逆方向に何歩か歩いた時、
はっ! と気付いて目を見開いて歩みを止め、
優しい眼差になってそして振り返ってラダメスを見詰め、歩み寄った瞳には号泣した(ノ◇≦。)

ラダメス:金田俊秀さん
相変わらずいい声!!
金田(俊)さんのラダメスって、物凄く真っ直ぐで、熱くて、
晩餐会で杯を投げるのは他のラダメスよりも思いっきりだし(杯の跳ねる音も凄い!)
親子喧嘩のシーンも他のラダメスよりも思いっきりで物凄く迫力ある。
こういうイライラとかの感情を惜しみなく出したりするんだけど、
実は物凄く繊細で、屈託のない笑顔も持っているのでキュンとします。←(笑)
ただ立ち姿は、上半身を反らせすぎかもって思う(^▽^;)

今回は台詞に若干訛りが出ちゃってるかな・・・とは思いましたが、
台詞・歌・声、ドレも抑揚があって感情がさらに細かく表現されているじゃないですか!!(嬉)
しかも、アイーダへの愛に気付いてからの心境の変化や、心の揺れ(戸惑い?)が、以前よりも顕著に声質にも出てて『勝利ほほえむ』で張り上げる自信満々な声と比べて、『どうしたらいい』は物凄く細く優しい声と瞳になる。
ホント、金田(俊)さんは繊細でガラス細工みたいで、そのギャップが物凄くあって。
なんだこの素敵なラダメスは!!!!
と、一幕目とニ幕目の心境変化はホント、興味深くてウハウハしました。←(笑)
アイーダを後ろから抱きしめた際の身長差とか、
頭を撫でる時の大きな手とかもウハウハですね(〃∇〃)←(痛)
ちなみにこの日の『儚い喜び』・「♪あの女になぜ惹かれるのだ~」は高音アレンジは無しでした。

個人的にですが、
樋口さんアイーダと金田(俊)さんラダメスと合っている気がします。
お互い直球タイプというか(笑)
この二人は意識というか、見ている方角というのかな・・・・なんていうか、、、「対等」っていうのかな。
ソレがとっても素敵に作用してる気がするんです(^ ^)
この二人の組み合わせは好みかも♪

アムネリス:五東由衣さん/ファラオ:維田修二さん
五東さんのアムネリスって凄くキュートできゃぴっとしててカワイイ♪
あの一週間の成長の過程も歌声も素晴らしく、
いつも安定していらっしゃるのでつい目を離して他のキャストを観てしまいす。スイマセン
しかし、今回はファラオデビューされた維田さん(入団の受験コースは演技!)とご一緒だったので、特に判決のシーンではお二人がどのような雰囲気になるのか気になりました。

維田さんの細微な演技は見入っちゃいますね。
判決を述べる娘の背中を“父親”として見詰めていた表情がなんとも言えませんでした。
なんていうか、その表情は
「おしゃればかりに気を取られていたはずだが・・・。こんなにも立派に意見を述べ、そして強い意志を示すようになって・・・(シミジミ)。娘よ、独りにしてすまない。エジプトを任せたぞ。」
って、語られていたように思いました。
その独りでエジプトを背負ったアムネリスが満天の星空の元
『儚い喜び(リプライズ) 』で遠くを見詰める深い表情は、いつ観ても号泣です(ノ◇≦。)

メレブ:金田暢彦さん
『アイーダ』で初めて“メレブ”というキャラクターを観た時に、
「金田(暢)さんこの役ヤらないかなぁ~。」と思っていたので、このデビューは本当嬉しいです!!!!
キレのあるダンスに、相変わらずの人懐っこい笑顔。
命を救ってくれたラダメスを自分の本当の兄のように慕っていて、
ラダメスもとっても可愛らしい弟として見ているんじゃないかなっていう雰囲気にほのぼの。
なんていうか、、、、計算高さ(裏で立ち回っている腹黒さ?)を感じないっていうのかな。
ヌビア王には愛らしさを込めて“若い作戦参謀”って、言われた感じがしました(^ ^)
ちょっと高音部が辛そうでしたが、
声質がとてもクリアな方なので『どうもおかしい』は、声が抜けて聞こえて気持ち良かった♪
音域については今後の進化が楽しみです!

<<本日のキャスト表>>

 

 

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